4.2. その他の設定

4.2.1. メモリ使用量の設定

BaaS サーバは、最低限 256MB のヒープ領域を必要とします。

ヒープサイズは JVM のオプションで指定します。 以下にオプション例を示します。

-Xmx2048m -Xms1024m

JVM オプションの設定手順については、使用する AP サーバのマニュアルを参照ください。

4.2.2. ログレベルの設定

ログ設定 を参照してください。

4.2.3. プロファイルの選択

BaaS サーバは、本番・開発・テストの3種類のプロファイル(環境)を切り替えることができます。

  • production (本番) : 実運用時に使用するプロファイル
  • development (開発) : 開発時や評価時に使用するプロファイル
  • test (テスト) : 自動テスト実行時に使用するプロファイル

データベースは、各プロファイル毎に個別に用意されます。 従って、開発プロファイルで BaaS サーバを起動すれば、 本番環境には影響せずテスト利用を行うことができます。

プロファイルはデフォルトで "development" になっています。

注意

production と develop の間に機能の差異は全くありません。 使用する設定ファイルと MongoDB データベースの名前空間が別々になっているだけです。

システムプロパティで指定する場合

APサーバの JVM オプションでシステムプロパティ spring.profiles.active を設定 することでプロファイルを変更することができます。

-Dspring.profiles.active=production

Tomcat の場合、catalina.sh/catalina.bat を起動する際の環境変数 JAVA_OPTS に上記値が設定 されるようにしてください。

web.xml で指定する場合

web.xml ファイルでプロファイルを指定することが可能です。

web.xml は、WARファイル内の WEB-INF/web.xml にあります。 (ソースコード上は ${SRCROOT}/api/src/main/webapp/WEB-INF/web.xml と ${SRCROOT}/console/src/main/webapp/WEB-INF/web.xml の2箇所にあります)

web.xml に以下のように指定することで、プロファイルを固定できます。 なお、web.xml で指定を行った場合、システムプロパティの値は参照されません。

<context-param>
    <param-name>spring.profiles.active</param-name>
    <param-value>production</param-value>
</context-param>

4.2.4. MongoDB の設定

MongoDB の設定は、上記設定ファイルで行います。 デフォルト設定は、シングルホストでlocalhost:27017 に接続、認証なしという設定となっています。

シングルホストの場合

シャーディング、レプリカセットいずれもなしの場合、mongo.servers プロパティに mongod を動作させるホスト名とポート番号を指定します。デフォルトは 'localhost:27017' と なっています。

シャーディング環境の場合

シャーディング環境の場合は、mongo.servers プロパティに mongos のホスト名、ポート番号 を指定します。通常は、mongos は APサーバと同一ホストで動作させるので、 デフォルトの 'localhost:27017' の指定のままで構いません。

レプリカセット環境(シャーディングなし)の場合

レプリカセット(シャーディングなし)の場合、mongo.servers プロパティに レプリカセットを構成する mongod 3台分のホスト名、ポート番号を カンマで区切って設定します。

MongoDB 認証

デフォルトでは MongoDB の認証は使用しない設定となっていますが、 MongoDB を分離したネットワークで運用するのでなければ、 セキュリティ上認証を使用するようにすべきです。

認証の設定手順は以下のとおりです。

まず最初に認証なしで mongod を起動します。

ついで、mongod にアクセスするための管理権限アカウントを作成します。 以下の手順で MongoDB の admin データベース上に root ロールを持つユーザを作成します。 ユーザ名とパスワードは user: pwd: で指定します。値は適宜変更してください。

$ mongo admin
> db.createUser({user: "baas",  pwd: "Passw0rD", roles: [{ role:"root", db:"admin" }]});
> exit

次に、MongoDB 側の認証を有効にします。 mongod.conf ファイルに以下の記述を追加します (MongoDB の設定ファイルの詳細は Configuration File Options を参照)。 追記したら mongod を再起動してください。

security:
  authorization: enabled

注釈

mongod.conf の形式が YAML 形式でない旧フォーマット(MongoDB 2.4 形式)の場合は、 'auth = true' という行を追加してください (詳細は 2.4 configuration file format を参照)。

次に、BaaS 側で MongoDB の認証の設定を行います。 mongo.username, mongo.password プロパティにそれぞれユーザ名とパスワードを 設定してください。

4.2.5. システム設定

いくつかの設定は、デベロッパーコンソールの「システム設定」で行ってください。 詳細は システム設定 を参照してください。

4.2.6. ALPN 設定

APNs Push (iOS Push) を使用する際、v6.0.x 以前のバージョンでは ALPN (Application Layer Protocol Negotiation) 拡張設定が必要でしたが、 v6.2.0 より本設定は不要となりました。

v6.0.x 以前からアップグレードした場合、Tomcat 起動時の -Xbootclasspath オプションでの alpn-boot-*.jar ファイル指定は不要となりますので、削除してください。

4.2.7. SSE Push サーバの設定

SSE Push 機能を使用する場合は設定が必要です。

設定手順については、Push通知ガイド の「SSE Push」の章を参照してください。